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■ハーレーパーツメーカー紹介コラム【第8回】DEEN（ディーン）編
こだわりが満載、日本人のための新時代ツール
サンデーメカニックはもちろん、日常的な点検やメンテナンスに不可欠な工具。持っていない人は、簡単な工具でいいので揃えておくと安心です。また、使っている人は、どんなメーカーの工具を使っておりますでしょうか？ SNAP-ONやMAC TOOLSなどなど様々なブランドが存在しますが、今回は注目の国内ツールメーカー「DEEN」を紹介します。
＜歴史＞上質工具ショップチェーンが送る独自ブランド
DEENは、国内外から上質な工具を厳選して輸入販売するセレクトショップ「ファクトリーギア」が展開する国内ブランド。 まず母体のファクトリーギアが創業されたのが1996年。千葉県柏市に、世界中の高級ツールを扱う工具専門ショップをオープンさせました。全国に店舗を拡大し、2018年6月現在13店舗を運営。2012年、タイへの海外初出店を皮切りに、台湾にもショップをオープンしました。
ここまで大規模な上質工具ショップは、日本では唯一です。国内最大の工具メーカーであるKTCの最上位ブランド「ネプロス」の販売実績は18年連続日本一、2005年にはフジサンケイビジネスアイ主催の千葉県元気印企業大賞のベンチャー賞も受賞しました。 躍進の原動力となっているのが、2000年12月に生まれたオリジナルブランドのDEENなのです。当初、「新しいツールブランドを立ち上げるのは無謀」と言われていましたが、今では多くのユーザーから支持を獲得。コンビネーションレンチにはじまり、ラチェット、ソケットとアイテムを増やし、現在は豊富なラインナップを誇ります。生産に関しては、工具によっては既存の高級ツールメーカー各社からOEM供給を受けています。
＜特徴＞ユーザーの要望やアイデアをカタチにした高コスパ工具！
DEENの特徴は、控えめなプライスながら、質感と使い勝手が圧倒的。中でも、日本人に合った機能性や美しさを兼ね備える点が大きな特徴となっています。
ファクトリーギアのオープン以降、連日こだわりの工具ファンが多く集まり、様々な声が寄せられました。通常の工具はメーカー主導で製品を作るのに対し、DEENは作り手の立場や常識を超えたユニークなアイディアの数々をカタチにしたい、という情熱的な思いからスタートしています。
また、日本のユーザーは、アメリカ、ドイツをはじめとする世界中の有名工具メーカーに触れているため、目が肥えています。そこで、製造過程で多くの手間をかけ、独特の感性と個性を持つ日本人にフィットした機能性とともに、日本らしい繊細な美しさを製品に反映させています。
DEENが、一般的な工具の流通経路を経由せずファクトリーギアのショップを中心に販売しているのは、手間をかけたものでありながらリーズナブルな価格帯を目指していることが理由。さらに、新開発の工具はもちろん、既存の工具にもユーザーの声をいち早くフィードバックするためなのです。
＜豆知識＞ハーレーにはインチ工具が必要
ハーレーに使用されているネジはほとんどがインチサイズなので、メンテナンスやカスタムの際にはインチ工具が必要になります。日本で使用されている「ミリ工具」はサイズが異なるので使用できません。
インチとは、アメリカなどで使われている長さの単位です。国際インチにおける1インチは正確に25.4ミリメートル。ラチェットでよく使われているサイズで換算すると次のようになります。
1/4SQ ＝ 6.35mm
3/8SQ ＝ 9.53mm
1/2SQ ＝ 12.7mm
■インチ⇔ミリ 換算表
http://www.neofactory.co.jp/custom.php?ctm_pg=inch_mm
DEENでも、もちろんインチ工具を揃えております。
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| DEEN 52ピース ビットセット | DEEN インチ首振りラチェット コンビレンチ 7ピースセット |
なおインチ工具はセットでの購入がオススメです。インチ工具は普段、身近にないのでサイズの特定が簡単ではありません。セットで購入すると、ある程度必要なサイズが揃っているので、作業途中にサイズが足りない！ なんてケースはまずありません。また、セットは特別価格になっていて、割安な設定なのもメリットです。
＜製品解説＞創意工夫を凝らし、使いやすい工具の数々
ここからはDEENの代表的な製品をピックアップして詳しく解説していきましょう。各製品とも非常にこだわりに満ちています。
■コンビネーションレンチ
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オープンエンド（スパナ）とボックスエンド（メガネ）を両端に備えたコンビネーションレンチは、スパナに15度のアングルを、メガネに15度オフセットを設け、自然な扱いやすさを目指しました。同じコンビネーションレンチでもDEENでは早回しタイプ、異なる長さなど7種類のバリエーションを用意しています。
トルクがかけやすい長尺のナローオフセットメガネ、狭い箇所や早回しに最適な首振りギアレンチなどをラインナップ。見た目と耐久性と両立する美しいミラーフィニッシュもポイントです。
スタンダードな一本で間に合わせるのではなく、状況に応じて最も機能を発揮できるレンチを選び、使い分けることで効率のいい作業をして欲しいというのがDEENの狙いです。
メガネ内側には通常、ボルトをはめやすくするため「ザグリ」と呼ばれるスリ鉢状の傾斜面がありますが、DEENのレンチはザグリ面をフラットにすることで、近頃増えている薄型ボルトナットでも滑らずグリップできます。
オフセットレンチは、スナップオン、ネプロスなどで採用されていた浅い立ち上がり角度のものをベースに、DEENがデザイン。現在では標準的なレンチのデザインとして確立されており、アジア各国で生産されている規格形状から離れた浅いレンチの多くはDEENのオフセットレンチが源流になっています。
ボルト頭に合わせて口幅を調整できるモンキーレンチは、「アジャスタブルレンチ」としてリリース。レンチの先端には大きなスリットがあり、ボルトの角を避ける工夫がされています。ボルトを傷めたくない時や、少し角が丸くなってしまったボルトにも有効です。
■ラチェットレンチ
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| DEEN 3/8SQ ラチェットハンドル 72ギア | DEEN 1/4SQ ラチェットハンドル 72ギア |
ラチェットハンドルが広まった当初は、スナップオンやKTCをはじめ36枚ギアが一般的でしたが、DEENではフランスFACOM式のような72枚ギアの丸型ヘッドを採用。柔らかい使用感が特徴で、よりクイックで繊細な作業にフォーカスしています。
ユーザーからの要望に応え、劣化のおそれがある樹脂グリップを中空タイプに変更。軽量化と同時に、ハンドルを振った時のバランスを計算して中空のサイズとスペースを計算しています。
スタンダードラチェットの切り変えノブは、旧モデルと比較して指にかかりやすいよう改良が加えられています。オイルが付着しがちなメカニックの指でも滑りにくくなっています。
使用感を左右するラチェット内部グリスも試験と開発を繰り返し、現在に至ってます。
■ソケットレンチ
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| DEEN 3/8SQ インチソケット 11ピースセット | 3.8SQ インチディープソケット 6ピースセット |
整備上とにかく登場回数が多いボックスソケット各種。DEENの製品は、精度が高く、カチッとボルトやジョイントにフィットするフィーリングが特徴です。
（一番左がDEEN）
さらにこだわったのがコンパクトさ。他ブランドのサイズを検証して、最もコンパクトなスタンダードソケットを目指しています。海外メーカーのソケットは、DIN規格などの強度を意識して分厚くなっており、実際の現場である、精密なエンジン回りなどタイトな整備個所では不利な場面も多いです。一方、ハイトも厚さも抑えたDEEN製ソケット各種なら、スムーズに作業が可能です。
ラチェット側のボールとソケットの凹みの接点ポイントを従来のものとズラすことで、ハメあいのフィーリングを向上させるなど、斬新な設計に挑戦しています。
メガネレンチと同様、ソケットもザグリを抑えた仕様です。薄いボルトナットにもしっかりアクセスできます。
■ドライバー
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| DEEN 貫通ドライバーセット | DEEN スタビ ラチェットドライバ- 72ギア |
一般的にはドライバーの先端形状がどれだけネジにフィットするかに注目されますが、DEENのドライバーがこの点をクリアしていることは言うまでもありません。加えて重要なのがグリップ形状。DEENでは、様々な握り方で使用する日本人の特性を考慮してゼロから設計しています。
日本人がドライバーを使用する際、「縦握り」というお箸を掴むような持ち方をします。早回しがやりやすい握り方ですね。同時に、固着したネジを外す際はグリップをガッチリ握り込む、パワー系の「横握り」が必要です。この両方で機能するデザインとして、DEENでは独特な5角形状グリップを採用。素材にも3つの異なる固さを採用し、ねじれとフィット感までも追求しました。企画から製品化まで長時間を費やして完成したDEEN製ドライバー。その差は、他の工具と握り比べてみれば一目瞭然です。
■プライヤー
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| DEEN 強力ニッパー | DEEN ラジオペンチ |
ウォーターポンププライヤーは、最適なポジションまで一気にアジャストできるのが特徴。先端が薄く、タイトなエリアでも細かい部品をしっかりつかむことができます。これは、他社製品にはない特徴のひとつです。
コンビネーションプライヤーは、先端の溝をクロスカットすることでつかむ能力を向上させたほか、太めのグリップを採用し、軽い力で切断できるニッパー、ドイツメーカーとの共同開発によって狭い場所でも作業しやすい薄い先端のプライヤーなど、各製品に一工夫が凝らされています。
■ツールボックス
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| DEEN 3段トップチェストブラック | ||
いわゆる工具箱ですが、実は想像以上に製造が困難です。完成時に確認できないレベルの小さなひずみでも、長期間、重たい工具を保管して移動する工具箱では、大きなダメージの原因となるからです。様々な試行錯誤を繰り返して完成したDEENのツールボックスは世界的に見ても高品質。
専用の試験研究所で、耐荷重テスト、キャスター使用時の衝撃テスト、引出し耐久テスト、塗装面厚や耐錆びテストなどを厳正に行い、さまざまな条件をクリアして生まれました。日本での使用方法を考慮して使いやすいサイズも実現。日本のプロユースに信頼されるクオリティを実現しています。
ツールボックスの品質を判断する基準の一つでもある、引き出しのベアリングレールを全製品に採用。キャビネットにはスプリングによるオートクロージングシステム、5段以上のキャビネットには、1段引き出しを開けると他の引き出しがロックされるMIS機能を搭載しています。
■車載工具
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ネオファクトリーでは、ハーレーの日常点検に加え、応急修理に役立つツールをDEENからチョイスした車載工具セットを用意しています。画像の通り、シンプルなロールケースにコンパクトに収められていますが、中身は非常に充実！
L型のインチ六角とトルクスとインチスパナを基本に、バッテリー端子の応急脱着用として10mmコンビネーションレンチ、スパークプラグソケットとそれを回すためのスライドバーが同梱されています。
加えて、プロが必ず推奨するKNIPEXの180mmプライヤーレンチをセットにしました。モンキープライヤーとも呼ばれるこのレンチは開口部をアジャストでき、アゴが平行に稼働することから、コンビレンチにないサイズのナットを応急で回したり、傷を極力入れずに平板に力を加えられたりと、車載工具には欠かせない便利アイテムとなっております。
プラグレンチは、ツインカム、ミルウォーキー、XLなど（5/8inソケット相当）の高年式車両を回すためのセットと、エボやショベルなどの旧型（13/16inソケット相当）に対応した2種類のセットをご用意しました。
＜まとめ＞ハーレーと末永く付き合いたい日本人ライダーに
シビアなユーザーの意見を採り入れ、プライドのあるモノづくりをしている国産ブランドのDEEN。ネオファクトリーでは、ハーレーの整備に特化したインチサイズの取り扱いを開始しました。ハーレーと末永く付き合いたい日本人ライダーに、まさに最適の工具と言えます。ぜひ一度お試しください！
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