■一歩先行くハーレーカスタム【第14回】ガソリンタンク編
大変長らくお待たせしました!
ついに、とうとう、カスタムの王道?フューエルタンク交換のお時間です!
えっ!?そんなに待ってないって???
またまた~(笑)本当はガソリンタンクをカスタムしたくて仕方なくて、「ネオファクトリーのコラムで早く取り上げてくれないかな~♪」なんて、首を長くして待っていたんじゃないですか?そんなあなたは正解です!
タンクを交換しようと思ったけど、「いや、ちょっと待てよ。ヘタに今やるより、ネオファクトリーのコラムを確認してからのほうが安心だよな・・・」なんて、冷静に考えていたところなんじゃないですか?
このような「無言の声」が続々と寄せられておりますので、2015年、最後のコラムはガソリンタンクでいくことに決めました!

寒いから愛車は冬眠中?そんな今だからこそ、来たるべきバイクシーズンに向けて、カスタムの王道!?であるタンク交換に挑戦してみましょう!
ガソリンタンクの「トンネル」を知る!
カスタムタンクと言うと、「形・大きさはどうしよう?」「塗装はどうしよう?」ということばかり考えるかもしれませんが、その前に、忘れてはいけないポイントが一つあります!それが、タンクの装着位置(高さ)です。まずは、ガソリンタンクの位置を決める「ハイトンネル」と「ロートンネル」の違いを押さえておきましょう。
ハイトンネル

ハイトンネルは、ガソリンタンクの裏のセンタートンネル(フレームにはめ込む溝)が深いタイプ。フレームに深く被さるので、タンクの位置が低くなります。「ロー&ロング」のハーレーを目指す方は、タンクの位置を下げられるハイトンネルがおすすめ!
ロートンネル

ロートンネルは単純にハイトンネルの逆で、ガソリンタンクの裏のセンタートンネル(フレームにはめ込む溝)が浅いタイプ。フレームの上に載るようにマウントするので、タンクの位置は比較的高めです。エンジンとタンクの間に隙間ができるので、チョッパースタイルを目指す方は、ロートンネルがおすすめ!
また、商品数は少なめですが、「ミディアムトンネル」のタンクもあります。文字どおり、ハイトンネルとロートンネルの中間といったイメージですね。
ガソリンキャップも交換しちゃおう!
ガソリンタンクを替えると、ついつい一緒に替えたくなってしまうのがガソリンキャップです。どのくらい「ついつい」なのかと言うと、京都に行ったらついつい八つ橋を買いたくなるくらい、いや、焼き肉に行ったらついつい冷麺を頼みたくなるのと同じくらいの「ついつい」ですね。とにかく、タンクと一緒に替えたくなるガスキャップですが、ハーレーの場合、年式によって種類が異なります。純正採用の2種類の仕様である「カムタイプ」と「スクリュータイプ」の違いを、あらためて確認しておきましょう。
カムタイプ

古いタイプのガスキャップで、「カムキャップ」とも呼ばれます。2箇所の出っ張りに合わせてキャップを被せて、回して締めるタイプです。
スクリュータイプ

新しいタイプのガスキャップで、「スクリューキャップ」とも呼ばれます。水筒のフタのように、そのままクルクルと回して締めるタイプです。
ご存じかと思いますが、ハーレーのガソリンキャップには、基本的に鍵が付いていません。未だに鍵を付けないのは、ハーレー社のこだわり(汗)を感じるところですが、やはり心配な方もいますよね。「開けられて、味噌汁を入れられたらどうしよう」と・・・。安心してください。味噌汁を持ち歩いている人は、そうそういません。ただ、水なりゴミなり入れられるリスクはありますので、不安な方は鍵付きのガスキャップに交換しましょう。
>> ネオファクトリーが取り扱うガソリンキャップ一覧はこちら
「外」の塗装だけでなく、「内」の塗装も。
タンク交換の醍醐味は、やはり「塗装」だと思います。「定番のフレアーパターンにしようかな?」「ピンストライプがいいかな?」「ソリッドカラーにロゴ、エンブレムはどうかな?」などと、アレコレ悩む時間は楽しいものです。このように、「外側」ばかりに目が向きがちですが、ガソリンタンクの塗装は「内側」も重要です。
新品でも、タンクの内側には必ず少々の浮き錆びや製造時の鉄粉などがあります。無用なトラブルを避けるためには、内側の錆びを落として、コーティングで錆跡や小さなピンホールなどを埋めるという2工程が必須です。タンク内側の処理を怠ると錆びるのが早くなり、その結果、ガソリン漏れが起きたり、キャブレターやガソリンコックが詰まってエンジンがかからなくなったりします。ガソリンタンクを交換する際は、以下のようなアイテムを使って必ず!内側の処理をしてくださいね。
タンク内部処理 ビフォーアフター

新品のガソリンタンクでも・・・


中を見ると浮き錆びが見られます。

ピカタンZを使ってみましょう!


きれいに錆がとれました!

タンクライナーも使ってみましょう!


コーティングはこれでバッチリ!
スタイル別おすすめガソリンタンク
ガソリンタンク交換事例
最近、ネオガレージで手がけたガソリンタンクの交換事例をご紹介します。

2010年式XL1200L スポーツスター1200ローのタンク交換
テーマは、「よりコンパクトに、よりスポーツスターらしく!」
【今回使うのはこのタンク!】


実にコンパクト!「カッコいい」のひと言です。

小ぶりながら、堂々とした存在感!
「自分で交換する!」という方へ
ビッグツイン系のハーレーには、左右分割の大きいガソリンタンクが付いていますよね。これを、スポーツスタータイプの小ぶりなタンクに交換したいという方は多くいますが、実はこれ、すごく面倒なんです。タンクを2つにバラして外すと、その中にはメーターや基盤や配線など色々入っていて、これらを全部取っ払うのが大変なんですね。基本的にカスタムタンクのほとんどは汎用品なので、ある意味、どんなバイクにも装着できますが、逆に言えば加工が前提なんです。
タンクに限った話ではありませんが、ハーレーのカスタムパーツはボルトオンでは装着できないケースが多々あります。適合が合っているパーツでも加工が必要だったりと、色々とハードルがあるんですよね。。特にタンク交換は難易度が高く、フレーム側の加工や配線処理、メーター・スイッチ類の移設など、見えない部分の加工が物を言います。タンクが替わったことによるハンドルの干渉などにも注意しなければいけません。ただ、愛車のスタイルに劇的な変化をもたらすカスタムなので、苦労した分、完成したときの満足感もひとしお!タンク交換をご検討の方は、ぜひじっくりと時間をかけてカスタムプランを立ててみましょう!
「ちょっとDIYでは自信がない・・・」という方はショップに任せるのが安心です!最寄りのショップに相談してみてくださいね。
関連パーツ
フューエルフィルター

ガソリンに混ざった異物を取り除いてくれるフューエルフィルター。外から見えるので、形状・デザインにもこだわりたいところ。
錆びているのか?それとも、錆びているように見えるのか?
「マルボロマン」という映画に出てくるハーレーのガソリンタンクは、無垢の鉄が剥き出しのタンク。これが一時期、「カッコいい」とブームになりました。今でも、塗装せずにクリアのスプレーを吹いただけのタンクを載せている方がいますよね。でも、鉄の地肌が露出しているので、どうしてもすぐに錆びちゃうんです。
一方で、最近はガソリンタンクに「エイジング塗装」を施す人もいます。これは、わざと汚れているような塗装をする技術。特に古い車両では、タンクが錆びているように見えるエイジング塗装をして、ビンテージ感を出す人もいますね。
リアルに錆びているタンクと、わざと錆びたように見せているタンク――あなたは、どっちがいいですか?「錆びてないタンクがいい」という人が、いちばん多い気もしますが・・・(笑)
何はともあれ、ハーレー乗りのみなさま、よい年末年始を!
タンクカスタムの参考に!~YOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOW 2015より~





