■一歩先行くハーレーカスタム【第20回】オーバーヒート対策編

不快指数MAXの梅雨が明ければ、さわやかな夏がやってきます。今年の夏はどこに行こうかと、今からツーリングの計画を立てている方も多いのではないでしょうか。梅雨明けのツーリングは気持ちいいものですが、気を付けなければいけないのが「オーバーヒート」です。今回は、来たるべき夏に向け、ハーレーのオーバーヒート対策について解説していきましょう!

そもそもオーバーヒートというのは、「ヒートがオーバーしている状態」です。いや、「オーバーにヒートしている」「ヒートしまくっている」と言っても良いかもしれません。良くないか。。。

しょうもない説明はこのへんにして。みなさん何となく理解していると思いますが、オーバーヒートとは、エンジンの冷却が追いつかずにエンジンが適温を上回っていること。つまり、エンジンが熱を持ちすぎている状態ですね。

ハーレーは、V-RODやStreet750に搭載されている水冷レヴォリューションエンジン、2014年以降のツアラーの一部に採用されているツインクールドシステムを除き、ほとんどは純粋な自然空冷エンジンです。 つまり、走行風だけでエンジンを冷ましているわけですが、気温が上がってくると冷却が追いつかなくなるのは、ある意味当然のこと。夏の暑い日、都市部で渋滞にはまってしまったら・・・ストップ&ゴーの繰り返しでエンジンはどんどん過熱し、どうしてもオーバーヒートしやすくなってしまいます。

■オーバーヒートするとどうなるの?

経験済みの方はご存じかと思いますが、オーバーヒートするとハーレーはどうなってしまうのでしょうか・・・?

初期症状としては、エンジンの回転が安定しなくなり、ノッキングしたり加速しにくくなったりするのが特徴です。さらにオーバーヒートが進むとアイドリングが保てなくなり、最終的にはエンストしてしまいます。ここまで来ると、エンジン自体が熱で歪んでしまったり、各部に大きなダメージが及んでしまったりするケースもあり、エンジンの寿命を縮めることになってしまいます。

■オーバーヒート対策パーツ

ここからが今回の本題。オーバーヒート対策として効果的な2つのアイテムをご紹介しましょう。「オイルクーラー」と「シリンダークーラー」です。

◎オイルクーラーとは?

文字どおり、エンジン内のオイルを冷ます装置がオイルクーラーです。基本的に走行風でオイルを冷やす仕組みですが、いったんエンジン外部にオイルを回すので、高温になったオイルの熱をしっかり奪ってくれます。確かな冷却効果を求める方には、オイルクーラーがおすすめです。

◎おすすめオイルクーラー「ウルトラクール」

ULTRA COOL(ウルトラクール)は、ハーレー用のオイルクーラーシステムをメインに手掛けるアメリカのブランド。ウルトラクールの大きな特徴は、ファンが2つ付いていること。内蔵されたサーモスタットで作動するデュアルファンは、走行風に頼らない効率的な冷却効果を生み出します。渋滞が多い日本の交通事情に最適なオイルクーラーだと言えるでしょう。

デュアルファン オイルクーラーシステム 93-16y ダイナ クロームの画像です。
デュアルファン オイルクーラーシステム 93-16y ダイナ クロームの取り付け例の画像です。

>> ウルトラクールのオイルクーラーシステム一覧はこちら

◎シリンダークーラーとは?

オイルクーラーがオイルを冷却する装置であるのに対し、シリンダークーラーはシリンダー(エンジン)に風を当ててエンジンを直接冷やす電動ファンです。ハーレーの弱点である停止中のエンジンの過熱を防ぐのに効果的。エンジンのサイドに手軽に装着でき、見映え的にもアクセントになります。冷却効果に加え、デザイン性を求める方にはシリンダークーラーがおすすめです。

◎おすすめシリンダークーラー「フォースフロー シリンダークーラー」

カリフォルニアのパーツメーカー「JIMS」によるシリンダークーラー。エンジンのホーンマウント部に取り付けることで強制的に風を送り込み、エンジンの過熱を防止します。エンジン温度が約100度になったことを感知して自動的に電動ファンが始動。 走行風による冷却が期待できない夏場の都市部などに最適です。

デュアルファン オイルクーラーシステム 93-16y ダイナ クロームの画像です。
デュアルファン オイルクーラーシステム 93-16y ダイナ クロームの取り付け例の画像です。

>> フォースフロー シリンダークーラーの一覧はこちら

■どんな車両がオーバーヒートしやすい?

ハーレーの場合、高年式のインジェクションモデルのほうがオーバーヒートしやすい傾向にあります。というのも、ノーマルのECMは排ガス規制を意識して“薄め”のセッティングになっていますが、薄い設定だとエンジンの温度が上がりやすいのです。そうなると当然、オーバーヒートも起こしやすいというわけ。オーバーヒートを防止するという観点でも、実はEFIコントロール編でご紹介したインジェクション「サンダーマックス」はおすすめなんです。サンダーマックスでエンジンが本来求める適切な燃調に設定にすることで、エンジンの温度上昇を抑えることができます。

■オーバーヒートを防ぐための4つの鉄則!

・長時間ドライブを避ける!
夏場、運転が長くなりそうなときは、こまめに休憩を挟んでエンジン温度を下げてあげましょう。

・渋滞を避ける!
渋滞に巻き込まれて走行風が得られないと、どんどんエンジンの温度が上がってしまいます。渋滞を避けるのは、オーバーヒート対策の鉄則です。

・エンジンの回転数を上げすぎない!
頻繁にシフトチェンジをしてエンジンの回転数を抑えていれば、発熱量も抑えることができます。

・油温に気を配る!
油温計を取り付けて油温に気を配ることも重要。オイルの適温は90℃前後と言われていますので、これを超えそうになったら休憩をとりましょう。

ネオファクトリーでは、私たち日本人になじみのある「摂氏(℃)表示」の油温計を各種取り扱っています。

デュアルファン オイルクーラーシステム 93-16y ダイナ クロームの画像です。
デュアルファン オイルクーラーシステム 93-16y ダイナ クロームの取り付け例の画像です。

>> ネオファクトリーで取り扱う油温計一覧はこちら

■ウルトラクール取り付け事例

Before
ウルトラクールBefore01

ウルトラクールに交換します!

ウルトラクールBefore02

ノーマルのオイルクーラーが装着されていますが、
こいつとはお別れです。

After
ウルトラクールAfter01

車両にステーを取り付けて、
電動ファン付きオイルクーラ-「ウルトラクール」を装着!

ウルトラクールAfter02

クロームメッキのカバーで見た目もGOODですね!
これで夏の渋滞も楽勝。

>> 今回装着したウルトラクールはこちら

>> ウルトラクールの紹介ムービーはこちら(外部サイト)

■フォースフロー シリンダークーラー取り付け事例

Before
フォースフロー シリンダークーラーBefore01

2007年式FLSTC ヘリテイジソフテイルクラシック
に「フォースフロー シリンダークーラー」を取り付けます!

フォースフロー シリンダークーラーBefore02

フォースフローを装着するのはエンジンの左側、
ホーンの付いているところです。

After
フォースフロー シリンダークーラーAfter01

配線類を隠すためにタンクはいったん外し、
ホーンのマウント部分にフォースフローを装着!

フォースフロー シリンダークーラーAfter02

見た目のハマリ具合が絶妙ですね。
小さいわりに送風はかなりハード。頼りになります!

■まとめ

暑い時期の運転、気を付けなければいけないのはハーレーのオーバーヒートだけではありません。自分自身のオーバーヒートにも気を付けましょう。

【乗る前に飲む!】

もちろん、ビールではありませんよ。飲酒運転は問題外!
酔い止めでもありません。普通、運転する人が酔うことはありません。
じゃあ何飲むの? 水でしょ!
別に、スポーツドリンクでもお茶でもOKですが、要は、水分補給しましょうということ。
熱中症対策として、運転前の水分補給をお忘れなく。

【渇く前に飲む!】

何飲むの?って、こちらも水ですね。
喉が渇いてからではなく、渇く前に飲むことが大切です。
運転しはじめると、ついつい「●●まで走ってから」なんて考えがちですが、 それでは遅いというケースもあります。
こまめな休憩と水分補給、ぜひ心がけてくださいね。

それでは、快適で楽しい夏のドライブを!!!

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