■ハーレーパーツメーカー紹介コラム【第24回】FEULING(フューリング)

エンジンチューンの名門、効果的にパワーアップ可能です!

ロゴにあしらった“ギア”のアイコンが示すように、エンジンチューン系のハイパフォーマンスパーツが有名なFEULING(フューリング)。信頼性の高いオイルポンプやカムシャフトに加え、ツインカムベースの3気筒エンジン、4バルブ化できるシリンダーヘッドなど強烈なパーツも多数アリ。その実力でレースシーンでも活躍しています。さっそく深堀りしていきましょう!

<ブランド概要>誕生から約50年、幅広い世界で活躍を続ける

創業者のジム・フューリングは、エンジン設計と流体力学の分野における最先端の研究開発者でした。加えて、パイロット、二輪四輪デザイナーという多数の顔を持っていました。レーサーとしての顔もあり、1961年にカリフォルニアのTTチャンピオンシップに自ら製作したバイクでレースに初参戦しています。

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そして1974年にFEULINGを設立。創業当初からハーレー用のカムシャフトやバルブ周り、オイルポンプなどのエンジン内部パーツを開発し、世界中のライダーとプロショップに高く評価されています。

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さらにフォード、GM、クライスラー、シボレー、ニッサン、マツダといった主要四輪メーカーに協力してエンジン設計や開発に関する技術をライセンス供与。彼が送り出した4気筒4バルブやV8などのレーシングエンジンと高性能コンポーネントは、ボンネビル最高速競技をはじめ、F1、インディ500、オフロードレースまで幅広く使用されています。

F1ドライバーのミハエル・シューマッハが最初に着用したBELLのヘルメットをデザインしたのもFEULING。空力性能に優れたエアロ帽体で最高速アップに貢献しました。

FEULINGは単なるパーツメーカーというよりエンジニアリング的な側面の強いブランドでもあるのです。創業者のジムは2002 年、膵臓癌との闘病の末に亡くなりましたが、FEULINGの名声は現在も世界に轟いています。

■チャレンジングな発想で驚異の3気筒や4バルブを実現!

FEULINGは自社の技術の証明として数々のチャレンジをしながら製品開発を続けています。

ライダーの度肝を抜いたのが3気筒の「W3」です。ハーレーのツインカムエンジンをベースにトリプルギアの駆動カムで3気筒化を実現! 排気量150キュービックインチ=2458ccで150馬力を誇ります。

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まさに技術力の高いFEULINGならではのメカニズムです。

さらにエボリューションエンジンに対応した4バルブシリンダーヘッドも強烈! ノーマルのOHV2バルブに対して4バルブ化することで、バルブ面積が26%増加し、約60馬力から95馬力にまで増加します。

コンパクト燃焼室を持ち、中央にプラグを配置することで効率的な燃焼が可能。スロットル応答性も大幅に向上します。耐久性が気になるところですが、砂漠でのテスト走行も難なくクリアしています。

開発は、SUキャブやプロクラッチで有名なリベラと共同で実施。ボンネビルソルトフラッツの最高速アタックで280マイル=450km/h以上を叩き出したフォードの4バルブ4200ccエンジンの技術を活用し、複数の特許技術も投入しています。

製品はヘッドが組み立て済みで、キャブレターもパッケージに含まれています。

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FEULINGは記録の宝庫でもあります。世界最速バイク(時速332.103マイル=534.46km/h) や世界最速の燃料ストリームライナー (時速344.114マイル=553.79jm/h) など複数の最速記録を保持しています。

近年、米国で人気が高まっているレース「キング・オブ・ザ・バガーズ」にも参戦。改造できるエンジンパーツが多い上に、AMAスーパーバイク選手権、スーパーバイク世界選手権やMotoGP世界選手権で活躍したベン・ボストロムとタッグを組み、好成績を残しています。

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<人気商品紹介>カム周りや潤滑系のチューニングパーツが充実!

FEULINGの製品はカテゴリごとにシリーズ名が与えられています。
ツインカムのカムシャフトにはReaper(リーパー)、バルブスプリングにはBEEHIVE(ビーハイブ)、カムチェストコンプリートキットのBULLETPROOF(バレットプルーフ)など。プッシュロッドにはHP+、レース向けのRSがあります。

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■オイルポンプ・カムプレート・カムシャフト

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FEULINGを代表するパーツがカム周り、オイルポンプ、カムプレート。真っ先に思い浮かぶプロの方が多いほど高い性能と信頼性を誇ります。

カムシャフトはさらなるパフォーマンスを引き出しながら、ボルトイン仕様。基本的にヘッドやロッカースプリングの変更なしで取り付け可能です。1991年式以降のスポーツスター、1999~2006年までの5速ビッグツイン向けなどがあります。

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オイルポンプは、ノーマルよりオイル吐出量が増える上に、オイルラインのポート形状等を見直すことで、冷却効率がアップ。さらに無駄なオイルを素早く回収するたため、よりスムーズな出力特性に貢献します。

ネオファクトリーでも排気量アップやエンジンチューニングを行う場合、オイルポンプの交換を推奨しています。また、低回転でドコドコ回す場合にもオイル切れの問題が改善できます。

特にトップモデルの「レースシリーズ」は、純正より油圧が27%アップ。オイル吐出量は40%増、戻し量が60%もアップします。

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FEULINGのカムプレートは、ノーマルよりもオイルラインが大きく、高性能オイルポンプと組合わせることで、理想的なオイル量を循環させることが可能です。
プレートはアルミ製で、強度は純正から50%もアップ。カムシャフトの歪みも起こりにくい設計です。
1999~2006年式のツインカム88(2006年式ダイナを除く)でギアドライブカムにカスタムした仕様向けのカムプレートを用意。また、2006年式以降のダイナと2007年式以降のツインカムでは、チェーン、ギアドライブカムともに対応しています。

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■ビーハイブバルブスプリングキット

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ビーハイブ(蜂の巣)と命名された特殊鋼バルブスプリングは純正より軽量&高強度。ボルトイン仕様でバルブシート等の加工も不要です。

エンジンチューンにおいて、バルブ周りの動弁系の軽量化は非常に効果的。より軽やかに吹け上がり、パワーアップが期待できます。特にバルブスプリングの換装による軽量化はリスクがなく、コスト面でも非常に優秀です。

■TC88カムテンショナー油圧化キット

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チェーンでカムを駆動させるツインカム88は、走行距離が進むとカムチェーンを押さえつけているテンショナーが摩耗するため、エンジンを開けての複雑な交換作業が必要です。また、テンショナーが砕けてしまった場合などに破片がオイル通路やポンプに入ってしまうと、最悪エンジンが壊れるケースがあります。

こうした破損のリスクを劇的に低減するキットがFEULINGからリリースされています。テンショナーはスプリングで常に一定の力で押し付けられていますが、これを油圧化することでエンジン回転数に応じた適切なテンションを実現。TC88モデルのオーナーに超オススメです!

■クランクシャフト&ドライブギア測定ツール

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FEULINGでは特殊工具も開発しています。
このツールは、クランクシャフトのブレ測定と、ギアドライブカム仕様におけるギアドライブのバックラッシュを測定する際に使用します。ギアカム取り付けの際にこの計測は必須です。

■ベント付きオイルディップスティック・オイルタンクブリーザーキット

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オイルタンクとクランクケース内の過度の圧力を逃がして内圧を下げるブリーザーキット。エンジンをパワーアップしている場合、ブローバイガスが増えますが、これを抜くことでよりエンジン回転がスムーズになります。

また、ディップスティックからのオイル漏れを防止することに加え、ブリーザーホースにPVCコーティングが施されているのでドレスアップの役割もあります。

<まとめ>よりパワフルな走りが欲しい人へのマストアイテム

高い技術力を活かしたFEULING製品の数々はいかがだったでしょうか。エンジンチューンで愛車の走りを一段と力強くしたい人に必須のアイテム群かと思います。装着にはプロによる専門知識と技術が必要になるパーツが多いので、ぜひリアル店舗の「ネオガレージ」までご相談くださいませ!




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