■ハーレーパーツメーカー紹介コラム【第15回】CCI (Custom Chrome Inc.)カスタムクローム編

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ハーレーに不可欠、高コスパなオイルブランド

アメリカの大手カスタムパーツメーカー、CustomChrome(カスタムクローム)社、通称CCI(Custom Chrome Inc.)は、ボルトからフレームまで数多くの商品を展開していますが、中でも随一のヒット商品が「オイル」ブランドの【REVTECH】(レブテック)と【MOTOR FACTORY】(モーターファクトリー)です。
ご存じの方も多いとは思いますが、ハーレーの純正オイルはかなり高額。その点、レブテックとモーターファクトリーは高性能な上にリーズナブルとあって、世界中のハーレーオーナーに愛されまくっています。その歴史と魅力を紐解いていきましょう!

■会社概要 超大手CCIが提供!

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すべては1970年、カリフォルニア州サンノゼの西サンカルロス通りにある2台の車庫の後ろにあるオートバイ店から始まりました。4人の友人同士で開業した後、ハーレー乗りがクロームメッキやポリッシュで光り輝くパーツを求めていると気付き、“コーストサイクル”という小売スペースをガレージ横に設けました。
約1年して社名を“カスタムクローム”社に改め、多種多彩なカスタムパーツとアクセサリーをリリースして急成長を遂げていきます。
‘80年代に一世を風靡したチョッパーカスタムのジャマーや、リジッドフレームが有名なサンティーといった有名ブランドを傘下に収めたほか、ほぼ全てのパーツと補修部品を網羅するほどラインナップは充実しています。
レブテックでは、オイルのほか、なんとオリジナルのエンジン本体までリリース。近頃はホイールでも評価を高めています。

2019年3月現在、本社をカリフォルニアのモーガンヒルに置き、ペンシルバニアなどに拠点があります。「ハーレーダビッドソンのための世界で最も純粋な製品」をモットーに成長を続けています。

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■ハーレーエンジンオイル豆知識

レブテックとモーターファクトリーを紹介する前に、ハーレーの「オイル」についておさらいしておきましょう。
バイクに使うオイルと言えば、「エンジンオイル」が頭に浮かびますが、ハーレーの場合は他に、「ミッションオイル」、「プライマリーオイル」と3種類のオイルがあります。国産車などはエンジンを1つのオイルで潤滑しますが、ハーレーはミッション、プライマリー、腰上が別体式のため、各部に合わせたオイルが必要となります。ただし、スポーツスターのみミッションとプライマリーが一体なので、2種類でOKです。では、各部のオイルの役割を解説します。

・エンジンオイル
様々な役割を持つオイル。エンジン内部の動弁系パーツの摩擦&抵抗を減らすほか、エンジン内の燃焼で発生するカーボンなどの洗浄効果、ピストンとピストンリングの隙間を埋める気密性、防錆効果などがあります。
中でもハーレーにとって重要なのが、熱を吸収する冷却効果。空冷でラジエターのないハーレーは、エンジンの冷却にオイルが果たす役割は大きいです。そのため、オイルの性能が重要になってくるのです。

・ミッションオイル
その名の通りミッション=ギヤ用のオイルです。ミッションには強い圧力と摩擦が加わるため、オイルで表面を覆って油膜を形成し、衝撃を和らげるクッションの役目を果たします。また、滑らかな作動感にも影響します。
使用温度が違うため、粘度範囲の指標がエンジンオイルと違い、「85w-140」など硬めの表記になります(この表示に関しては後述します)。こちらも交換時期は半年が目安です。

・プライマリーオイル
エンジン左下にあるプライマリーケース内には、エンジンで発生した力をミッションに伝えるプライマリーチェーンがあります。これを潤滑するのがプライマリーオイルで、本来のパワーを発揮するために重要。純正のフォーミュラプラスのように、ミッションオイルと共用できる製品もありますが、レブテックではプライマリーに最適化した専用オイルを用意しています。こちらも交換は半年に1回が目安です。

表記の読み方も復習!

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オイルのパッケージには何やら数字が書いてありますが、これはオイルの粘度(やわらかさ、硬さ)を意味しています。上表は「マルチグレード」と呼ばれるオイルの表記。先頭の数字は低温時の粘度で、数値が小さいほど低温時でもやわらかさを保つことが可能。寒冷時のエンジン始動性がよくなったり、燃費にも関係してきます。0Wならマイナス35℃、5Wはマイナス30℃、10Wはマイナス25℃に対応しています。
後ろの数字は高温時の粘度。オイルは高温時にサラサラになる特性がありますが、数値が大きいほど夏場などの高温時や高回転時にも硬さをキープして性能を発揮してくれます。ちなみにHD純正は20W-50です。
一般的に、低温時と高温時の数値の幅が大きいほど、様々な条件に対応したオイルと言えます。

一方、「SAE50」のように1つの数値で表される「シングルグレード」オイルもあります。使用できる温度の範囲が狭く、季節により使い分けが必要ですが、旧車に多く使用されます。
SAE50の場合、「50」は油温100℃時のオイル粘度を意味します。11段階に分けられており、こちらも数値が大きいほど粘度が高いことを示します。

オイルの種類は3種類あります

オイルは精製方法によって、3種類に大別できます。

化学合成油は、その名のとおり化学的に分解したオイル。鉱物油をベースに、成分や分子量を一定にすることで、温度変化に強く、あらゆる条件に対応します。その分、コストは高めですが、性能を第一に求めるならコレです。SYNTHETICとも表記されます。

鉱物油は、原油から精製されたもので、成分の分子量などが揃っていないため、化学合成油に比べて劣化は早いです。ただし価格は抑えめで、定期的に交換をしていれば問題ありません。

この2つブレンドした部分合成油もあります。鉱物油をベースに、化学合成油を混ぜることで、価格と性能をバランスさせたタイプです。
ちなみに、ショベル以前の旧車は「鉱物油でないとオイル漏れが発生する」と言われてきましたが、これは成分の細かい化学合成油では部品間のクリアランスを抜けてしまうことが理由。しかし近年のモデルでは、部品の精度も上がり、化学合成油でも問題はありません。

ガロン? クオート? 単位を換算しましょう!

ハーレーに限らず、アメ車では「ガロン」や「クオート」といった単位を使います。日本ではなじみが薄いですが1クオート=約0.95リットル、1ガロン=4クオート=約3.8リットルとなります。下の換算表をぜひご利用ください!
http://www.neofactory.co.jp/custom.php?ctm_pg=tanikanzan

■おすすめオイルをご紹介

RevTech_logo

・REVTECH

CCI社の中でも、レブテックはハイパフォーマンスを謳ったブランドです。米国のメジャー石油会社との協力で、ハーレーのVツイン向けに最適化。最上級の化学合成油=SYNTHETIC MTPオイルをはじめ、hydro crackingと呼ばれる手法で不純物をほぼ100%除去した部分合成油=ピュアアドバンス、鉱物油の通常グレードをラインナップしています。
パッケージが金、銀、黒と色分けされており、ハーレー乗りの間では「レブテックの何色入れてるの?」なんて会話がよくされています。

<< REVTECHオイル一覧 >>
http://www.neofactory.co.jp/product_list_brand.php?brand_id=027&c_id=1140

・エンジンオイル

ファイヤーストーン デラックスチャンピオン RevTech_ L009642

「HIGH perfomance」はスタンダートなエンジンオイル。新しいAPI CI-4S/L規格に基づく鉱物油で、ガソリンとディーゼルエンジンオイル両方の特性を兼ね備えています。熱ダレに強く、フリクションの低減、汚れにくさ、コーティングによるサビの発生抑制など、トータルバランスに優れ、エンジンライフを伸ばしてくれるオイルです。

・ピュアアドバンスエンジンオイル

RevTech_ L009640 RevTech_ L009643

不純物をほぼ取り除いた透明なベースオイルを用いることで、化学合成油に近い性能を発揮する高性能な部分合成油。酸化の原因となる物質を一般的なオイル比で90%減少させ、オイルの燃えカス(スラッジ)を50%以上減らします。

2モデルとも全てブレンドはUSAで行われ、粘度は4種類。旧車に対応するシングルグレードから、エボ以降のモデルに幅広く使えるマルチグレードオイルまで揃っています。夏場には25W-60、SAE60といった高粘度を入れるのがオススメです。 通常ボトルは1クオート(約946ml)。純正と同じ粘度の20W-50は少しお得な1ガロンボトル(通常ボトル4本分)もあります。

エンジンオイル

ピュアアドバンスエンジンオイル

20W-50

20W-50

25W-60

25W-60

SAE50

SAE50

SAE60

SAE60

20W-50(1ガロン)

20W-50(1ガロン)

グレードをクリックすると商品ページに移動できます。

・SYNTHETIC MTPオイル 20W-50

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レブテック最高峰のオイルで、100%化学合成油となります。「MTP」はモーター&トランス&プライマリーの略。ハーレー純正の化学合成油と同様、エンジン、ミッション、プライマリー全てに対応できるのがメリットです。オイルの入れ間違いがないのもいいですね。
化学合成油らしいサラサラ系で、過酷な状況でも粘度を維持し、厚い皮膜を形成。酸化にも強いです。オイルにも妥協したくない人に、ぜひオススメしたいです。

対応モデルはエボ以降。ボトルは1クオートなので、通常3本使用します。

・トランスミッションオイル

エンジンオイルと同様、アメリカのメジャー石油会社と共同開発されました。ハーレー用のミッションに最適な設計です。ケース内の動きをスムーズにし、摩擦を減少。寒冷時でも滑らかにシフト操作が可能となる配合になっています。

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80w-90

旧車~5速のビックツインモデルのトランスミッションまでカバーし、汎用性の高い粘度のミッションオイルです。

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85W-140

金属同士の高負荷に耐えうる粘度で、6速ミッションの不快なギア音を軽減できます。 TC96(6速モデル)以降はこちらをお使い下さい。

RevTech_ L003077

XLトランスオイル

スポーツスターには必ずこれを入れてください。ミッションとプライマリーとの兼用です。

RevTech_ L003077

プライマリーオイル

ビッグツインの湿式プライマリーにはこちらを使用します。プライマリーチェーンの潤滑はもちろん、各部の摩擦減少を実現します。交換の際には車体を真っ直ぐに立て作業してください。


MOTOR FACTORY logo

・MOTOR FACTORY

CCIが取り扱う、もう一つの有名オイルブランドがモーターファクトリーです。 純正はもちろん、レブテックより若干リーズナブルな価格ながら、高い信頼性を持ち、アメリカで高いシェアを誇っています。成分に関しては、レブテックと微妙に異なるとのことですが、実際の乗り味には大きな変化はありません。

・モーターファクトリーオイル一覧

motor factory oil lineup

画像をクリックでモーターファクトリーのオイル一覧に移動します。

エンジンオイルは、SAE50、60のほか、20W-50の3種類。ミッション、プライマリーオイルに加え、ブレーキオイルやフロントフォークオイルもラインナップしています。オイルフィルター、ガスケット、ブレーキパッドなどもあります。


<まとめ>愛車の寿命を決める血液=オイルです!

人間に例えれば、オイルは血液。きちんとしたオイルを定期的に交換することで、愛車は完調を維持できます。さらに、長年乗っていてもエンジンの内部は驚くほどキレイな状態を保つことができます。純正の場合、エンジンオイルは1クォーターで実勢価格2000円台前半と高額ですが、低価格&高性能を両立したレブテックとモーターファクトリーのオイルなら気兼ねなく交換できますね。
2019年は、CCIでオイルの在庫供給がストップしてしまい、全国的に在庫が枯渇する状況が続いていましたが、再出荷が始まり、在庫が潤沢になりました。

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ネオファクトリーはCCIから正式にVIPディーラーに認定され、常に安定した供給が可能になりました。
この機会にぜひお試しになってみてはいかがでしょうか?

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