■はじめてのハーレーカスタム【第7回】オイル編

ハーレー初心者のみなさま。
アレは交換しましたか?

ハンドルではありませんよ。
シートでもありません。
マフラー? ウインカー? 違います。

オイルです!!!

カスタムパーツと違って目立たない存在なので、軽視されがちですが、
オイルは「バイクの血液」とも言われるほど重要な存在。

人間は、血液が足りなくなったり汚くなったりしたら、いろいろ不調が出てきます。
ハーレーもそれと同じです!
見た目はイケてるあなたの愛車も、実は悲鳴を上げているかもしれません。

今回はハーレーのオイル交換について。
「自分でメンテナンスできるようになりたい!」という方は、ぜひご一読を。
「手が汚れるのは嫌だからショップに任せたい!」という方も、オイルの役割や種類など、最低限のことは知っておいてくださいね。

オイルって何のためにあるの?

バイクにおけるエンジンオイルの役割。何となくは分かっていても、詳しく理解している方は意外と少ないものです。
代表的な働きを説明しましょう。

潤滑

金属同士の摩擦を減らし、摩耗や溶着を防ぐ

洗浄

金属粉や燃焼時に発生する化合物などを吸収する

冷却

エンジンの燃焼・摩擦によって発生する熱を冷ます

密閉

油膜をつくり、燃焼室からガスが逃げないようにする

防錆

金属が直接空気や水分に触れて錆びるのを防ぐ

クッション

各部品の隙間に入って衝撃を緩和する

「これ全部、暗記してください!」と言っているわけではありません(笑)
これだけたくさんの役割を果たしている「オイル」ってヤツを、見直してあげてほしいと思うんです。
バイクのパフォーマンスを保ち、車体を長持ちさせるため、陰でハードワークをしているんですね。

何で交換しなきゃいけないの?

オイルは「生き物」だと思ってください。汚れますし、劣化しますし、寿命があります。
適切な時期に交換しないと、パワーや燃費に悪影響を及ぼします。
最悪の場合は、エンジンが焼け付いて故障してしまうケースもあります。

オイル交換をケチって、エンジンをダメにしてしまったら・・・
「残念!」で済む話ではありませんね(泣)

いつ交換すればいいの?

乗る頻度や環境によっても変わりますが、ハーレーのオイル交換時期は、「走行距離3,000km」、もしくは「3ヶ月に1回」を目安にしてください。
ちなみに、「しばらく乗っていなかったから、まだ大丈夫」ということはありません。
走行していなくても、気象の変化によってオイルは劣化していくからです。

オイルはエンジンオイルだけじゃない!?

ここまでオイル、オイルと言ってきましたが、正確には「エンジンオイル」のこと。
ただ、一般的な国産車と違い、ハーレーはエンジンオイルのほかに、「トランスミッションオイル」と「プライマリーオイル」があります。

ちなみにスポーツスターは、トランスミッションとプライマリーケースがつながっているため、トランスミッションオイルとプライマリーオイルを兼ねたオイルを使います。
ややこしいかもしれませんが、「XLトランスオイル」などの専用オイルがありますので、お間違えのないように!

トランスミッションオイル

ギアを摩耗から守るためのオイル。ギア周りで発生する衝撃を和らげる役割も。交換は半年に1回が目安です。

プライマリーオイル

エンジンの力をトランスミッションに伝えるプライマリーチェーンを潤滑させるためのオイル。交換は半年に1回が目安です。

XLトランスオイル

MOTOR FACTORY社製のスポーツスター専用オイル。トランスミッションオイルとプライマリーオイルの役割を兼ねています。

ネオファクトリーのおすすめオイル

エンジンオイル

モーターファクトリー
エンジンオイル 20W-50

>>詳細はこちら

トランスミッションオイル

レブテック
トランスミッションオイル 85W-140

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プライマリーオイル

レブテック
プライマリーオイル

>>詳細はこちら

レブテック
エンジンオイル 20W-50

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モーターファクトリー
トランスミッションオイル
80W-90

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モーターファクトリー
プライマリーオイル

>>詳細はこちら

オイルの表記の見方

オイルには、「SAE20W-50」や「SAE50」といった記載があります。この意味について、簡単に説明しておきましょう。
そもそもオイルには、「低温時は硬くネバネバしていて、高温時はやわらかくサラサラしている」という特性があります。
上の表記は、この「オイルの粘度」を表すもので、シングルグレードとマルチグレードで表記の仕方が異なります。

シングルグレードオイル

SAE(米国自動車技術者協会)が定めた粘度の分類で、「SAE50」のように1つの数値で表される。使用できる温度の範囲が狭く、季節により使い分けが必要になるが、ショベルなどの旧車に多く使用される。

・SAE 50の場合
⇒ 「50」は、油温が100℃のときのオイルの粘度。11段階に分けられており、数値が大きいほど、粘度が高いことを表す。

マルチグレードオイル

SAE(米国自動車技術者協会)が定めた粘度の分類で、「SAE20W-50」のように2組の数値で表される。幅広い外気温に対応できるため、現在では主流になっている。

・SAE 20W-50の場合
⇒ 「20」は低温時のオイルの粘度。数値が小さいほど、低温時でもやわらかさを保つことができる。
⇒ 「W」はWINTER(冬)の略。参考までに。
⇒ 「50」は高温時のオイルの粘度。数値が大きいほど、高温時でも粘度を保つことができる。

はじめてオイル交換をする方はピンとこないかもしれませんが、外気温やエンジンの種類、走行状況に合わせて選ぶことが大切です。選び方に迷ったら、ショップに相談してみましょう!

「自分で交換する!」という方へ~オイル交換の注意点~

古いオイルを抜いて、新しいオイルを入れる。オイル交換は一見簡単な作業に思えますが、いくつか注意点があります。
DIYでチャレンジする方は、以下のポイントを押さえておきましょう。

オイルを温める!

オイルが冷めていると全部抜け切りませんので、交換前に軽く運転しましょう。オイルが温まってやわらかくなっていれば、抜けが良くなります。もちろんオイルが熱くなっているのでヤケドには要注意!



注入口の溶接部分まで!

オイルの量は少なすぎても多すぎてもいけません。注入口の溶接部分を目安に入れてみましょう。因みにEVOは車体を水平、TCはスタンドをかけた状態でのオイル注入が望ましいといえます。
いずれにせよ、最終的にはディップスティックでレベルを確認しながら作業してください。

廃油は正しく処理!

廃油の処理方法は自治体によって異なります。確認のうえ、ルールに則って処分しましょう。廃油を吸い取って可燃ゴミにできる「廃油処理パック」を使うのも便利です。



フィルターも一緒に交換を!

オイル交換も重要ですが、忘れてはいけないのがフィルターの交換です。フィルターは不純物をろ過し、オイルをきれいに保つ役割があります。適切なタイミングでオイルを交換していても、フィルターが機能していなかったら・・・オイルに溜まっていく不純物を除去しきれず、オイルの劣化を早めることになってしまいます。オイル交換2回に1回の割合でフィルターの交換をするのがベストです。

>>ネオファクトリー取扱いのオイルフィルターはこちら

フォークオイルやブレーキオイルも忘れずに!

今回は、主にエンジンオイルにスポットを当ててきましたが、他にもフォークオイルやブレーキオイル(ブレーキフルード)もあります。エンジンオイルに比べると交換サイクルは長くなりますが、フォークの沈み込みが気になり出したり、ブレーキのタッチが悪いときなどは、チェックしたうえで早めの交換をおすすめします! エンジンオイルより交換作業が難しいので、自信のない方はショップに依頼しましょうね。

まとめ~大切なのはオイル交換をサボらないこと~

「ハーレー純正のオイルじゃなきゃダメなの?」と聞かれることがありますが、そういうわけではありません。もちろん純正ならではの安心感はありますが、やっぱりお値段が・・・(泣)

ネオファクトリーでは、比較的リーズナブルなMOTOR FACTORYやレブテック、WAKO'Sなどの各種オイルを取り扱っております。一般的なストリートユースでお使いいただけるオイルを厳選して取り揃えておりますので、ぜひお試しくださいね。

この先、バイカーにはブルーな梅雨時期になってきますが、オイル交換にチャレンジするには最適な時期! 梅雨明けまでに、ぜひオイル交換を済ませておきましょう。

いつでも楽しいバイクライフをエンジョイするためには、愛車のオイル管理が大切です。最適なタイミングでオイルを交換して、快調な走りをキープしてくださいね!