■ハーレーパーツメーカー紹介コラム【第19回】PIRELLI(ピレリ)編

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レースで培った先進の乗り味

今回はメジャー中のメジャーブランド、ライダーなら知らない者はいない世界的タイヤメーカーのPIRELLI(ピレリ)を深堀りします。 SBK(スーパーバイク世界選手権)にモトクロス世界選手権、F1など2輪4輪+オンオフ問わずレース界の最前線で進化し続けているピレリ。その経験と技術は存分に公道向けタイヤへフィードバックされています。ハイスペックで知られ、もちろんハーレーでも高いパフォーマンスを発揮してくれます!

■ブランド概要
創業当初からレースに強い!

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ピレリは1872年、イタリアのミラノでジョヴァンニ・バッティスタ・ピレリによって創業。当初は電線などのケーブル事業を展開し、1890年頃からタイヤ事業に進出しました。
レースイメージが強いピレリですが、1907年(明治40年!)の時点で北京~パリ自動車レースで優勝。やはり初期からレースに力を注ぎ、強かったのです。
さらに1950年に開幕したF1に初年度から参戦し、当時のタイトルを総ナメしました。以降、数度の中止と参戦を繰り返し、2011年からは全チームに独占供給を続けています(2021年現在)。
2輪レースでは、市販モデルで争うカテゴリーとして最高峰のSBKにおいて20004年からワンメイクでタイヤで供給しています。

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こうしたレースで培ったノウハウと技術は市販タイヤに還元され、世界中で高い評価を獲得しています。

ピレリの特色として、よく言われるのが「グリップ感」。適度にタイヤ剛性を柔らかくすることで、タイヤが適度に潰れ、抜群の接地感を得られます。そのため、安定感と安心感が高く、攻めの走りが可能。スポーティな走りを重視するライダーから支持を集めています。

ちなみに、市販モデルにおいても2輪4輪とも同国のイタリアンメーカーにOEM装備されるケースが多いです。フェラーリやランボルギーニ、パガーニといったスーパーカーには、専用設計タイヤも提供しています。

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■タイヤ豆知識
バイアスとラジアルの違いを学ぼう!

タイヤは、バイクの性格を大きく左右します。
スポーティさを求めるのか、ツーリングでの安定感やロングライフを求めるのか――自分の望む走りに合ったタイヤを履くことで、バイクの走りを変貌させることができます。

特にタイヤの性格を決める上で重要なのが、「バイアス」と「ラジアル」という構造の違いです。

ラジアルタイヤ

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画像:ピレリジャパンより引用

ラジアルとは「放射状」の意味で、骨格にあたる「カーカス」のコードを、タイヤの中心線から放射状に配置。さらに、強度の高いスチールベルトで締め付けることで、剛性としなやかさを両立しており、おまけに幅広い形のタイヤも造れます。剛性が高い一方で、タイヤの側面だけが潰れることで、高い接地面積をキープできる利点もあります。
バイクのレースや市販車に登場したのが1980年代中頃。そこから飛躍的に最高速やコーナリング性能が伸びました。タイヤが進化しなければ、バイクはここまで高性能化できなかったはずです。

バイアスタイヤ

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画像:ピレリジャパンより引用

バイアスタイヤは、カーカスを斜め(バイアス)に巻き、それを層ごとに複数向きを変えて配置した構造。空気入りタイヤが登場した頃からある技術で、一般的なバイクに使われる場合が多いです。ラジアルより吸収する力が優秀で、乗り心地がいいのが利点。快適性を重視したい場合にピッタリで、価格もリーズナブルです。

■商品紹介

ハーレー用に設計したタイヤがあるんです

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ピレリがハーレー用に製作したタイヤが、NightDragon(ナイトドラゴン)です。
最大の特徴は、スポーティさとロングライフの両立です。

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まずトレッドパターンについて。
PT(接地面を最適化しグリップを最大化するためのタイヤデザイン技術)の採用によって、接地面積を最適化。従来品より8%接地面積を拡大した上に、リヤの中央部をスリック(ミゾがない)とし、効率よくトルクを路面に伝えます。
ストレートでもコーナリングでも、接地感とグリップ力に優れ、高トルクの新世代Vツインエンジンにもピッタリ。ピレリらしいスポーティさもしっかり味わえます。

フロント&リヤともサイドにいくにしたがって幅広になっていくグルーブを採用しており、排水性も抜群。雨天時でも強力なエンジンパワーをしっかり路面に伝えます。
一方、進行方向と逆向きに刻まれたフロントの小さいグルーブはブレーキングした時にしっかり路面にグリップし、ハーレーのようにヘビーなバイクでも安定した減速が可能です。


乗り心地が優秀な構造も魅力です。バイアスサイズでは、衝撃吸収性に優れる3プライポリエステルカーカスと、均一な接地圧を保ち安定したグリップを発揮する2プライナイロンベルトを採用し、適度な硬さ&弾力性を兼備。扱いやすいハンドリングです。
加えて、接地圧が均一になったことに負担が少なく、ライフも確保。スポーツスターに標準装着されるダンロップGT502などより耐久性が高めです。
ラジアルサイズには、SBKなどで開発されたピレリのスチールベルトテクノロジーを採用しています。

コンパウンド(トレッド部に使用される複合ゴム)も特殊です。バイアスサイズには、ピレリバイアスタイヤ初となる粒の細かい新コンパウンドを採用。グリップを発揮する温度域が非常に広く、ウエット路面などタイヤが冷えた状態から、連続走行などでタイヤが温まった状態まで安定したグリップ力を発揮します。

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おっと忘れてはいけない、デザイン(パターン)もカッコイイですね。ロゴには竜も描かれています。

ラジアルタイヤとしては、06年以降のソフテイルに対応する200mm幅の17インチ、V-ROD系の180/55ZR18、ファットボーイやブレイクアウト、FXDR114向けの240/40ZR18があります。
ネオファクトリーでは、各種サイズを取り扱っています。

◆ネオファクトリー取り扱いサイズ一覧

※品番をクリックすると商品が表示されます。

16in

026772

MT90B16 72H フロント

026773

130/90B16 73H フロント

026774

150/80B16 71H フロント

026783

130/90B16 73H リア

026784

150/80B16 77H リア

026785

180/65B16 81H リア

026786

MU85B16 77H リア

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MT90B16 74H リア

17in

026775

130/80B17 65H フロント

026788

160/70B17 79V リア

026789

180/60B17 81H リア

026790

200/55R17 78V リア

18in

026776

130/70B18 63H フロント

026791

180/55ZR18 74W リア

026792

180/55B18 80H リア

026793

200/50R18 82H リア

026794

240/40VR18 79V リア

19in

026777

100/90-19 57H フロント

026778

110/90-19 62H フロント

026779

130/60B19 61H フロント

21in

026780

MH90-21 54H フロント

026781

120/70B21 68H フロント

23in

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130/60B23 65H フロント

※取り扱いラインナップは増減する場合があります。

○愛車のタイヤサイズが分からない!と言う方はコチラ
車種別タイヤ一覧表
※この一覧表はあくまでも純正サイズなので、ご購入前には必ず今装着されている
タイヤサイズもご確認ください。

○色々なメーカーのトレドパターンを比較して決めたい!と言う方はコチラ
デザインで選ぶタイヤ一覧

<まとめ>アメリカとイタリアの競演をぜひ味わってください

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タイヤは走りの性格を決めるのはもちろん、安全面も左右します。愛車のスリップサインが近いなら、早めに交換しておきたいものです。
その際は、ピレリも候補に入れてみてはいががでしょうか? アメリカ産のハーレーに、イタリアンブランドのタイヤを履くのもなかなかオツなもの。今まで履いていた他のブランドと比べてみるのも面白いですよ。ぜひピレリの乗り味を体験してみてください!

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